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テーマパーク、入場者数で明暗 16年度 USJ、5%増 大規模投資が奏功 TDR、0.6%減 入園料値上げ響く

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テーマパーク、入場者数で明暗 16年度
USJ、5%増 大規模投資が奏功 TDR、0.6%減 入園料値上げ響く
日本経済新聞 朝刊 2017/4/4 2:30

 国内二大テーマパークの明暗が分かれた。オリエンタルランドが運営する東京ディズニーリゾート(千葉県浦安市、TDR)の2016年度入場者数は2年連続で前年割れ。昨年4月の値上げが響いた。一方でユニバーサル・スタジオ・ジャパン(大阪市、USJ)は過去最高を更新した。大型投資で客足を呼び込んだUSJにひとまず軍配が上がった格好だ。


USJの「ザ・フライング・ダイナソー」
 TDRの昨年度入場者数は前年度比0.6%減の3000万人。16年度上期(4~9月)は台風の影響もあり前年同期比0.3%減と苦戦した。下期(10~3月)には東京ディズニーランド(TDL)で今年の1~3月に開催した「アナと雪の女王」の期間限定イベントなどが好調だったが、0.9%減と回復には至らなかった。


 TDRは16年4月に大人1日券を500円値上げした。だが客数減の一因には悪化が指摘される混雑もあるとみられる。来園者の一部からはアトラクションの待ち時間の長さや混雑に不満の声が聞かれるようになった。繰り返し来園してきた固定客が頻度を落としているとの指摘もある。

 TDRの入場者数は14年がピークだった。人気の高いイベントを相次ぎ打ち出したことに加え訪日客の来園も伸びた。だが「想定を上回る増加ペース」(同社)だったことで混雑緩和の対策が後手に回った。設備拡張投資が追いついていないことに加え、人手不足を背景にスタッフの時給引き上げに踏み切るなど人材確保にも手間がかかるようになっている。

 TDRは巻き返しを図り20年までに約2500億円の大規模投資に乗り出す。アトラクションの刷新だけが目玉ではない。毎年500億円の投資計画のうち300億円は施設改修にまわす計画だ。屋外での暑さ、寒さ対策や温水便座の導入などといったソフト面の充実を図る。

 国内市場は少子化が避けられず、中高年の取り込みは不可欠。混雑を理由に一度は足が遠のいた固定客を呼び戻したい考えだ。

 一方で、USJの入場者数は同約5%増の1460万人で3年連続で過去最高を更新。16年3月に設けた新型ジェットコースター「ザ・フライング・ダイナソー」が人気を呼んだ。14年開業で映画「ハリー・ポッター」を題材としたエリアは訪日外国人など国内外からの集客力を維持している。

 来園者層の拡大につながっているのは、コンセプトである「ハリウッド映画」の垣根を越えた企画だ。少年漫画誌のイベントやアイドルグループ「AKB48グループ」の常設ライブなど、人気のあるコンテンツを前面に打ち出した企画を投入。集客のため大型投資を急いだことが功を奏した。17年度も新しいイベントを相次ぎ設ける予定だ。

 ただ、USJも今年2月に値上げを実施し入場料はTDRよりも高くなった。大型投資で消費者が満足するサービスやコンテンツを提供できるか、成果が問われている。

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