独居高齢者2割超す
昨年、都調べ 「66歳以降も働きたい」75%
日本経済新聞 朝刊 首都圏東京 2016/6/11 3:30
東京都内で65歳以上の高齢者がいる世帯のうち、一人暮らしが2割を超えたことが都の2015年の調査で分かった。調査を開始した1980年と比べ、割合が約2倍に増えた。一方、66歳以降も働き続けたい高齢者の割合は75%と、5年前の前回調査より増えた。企業などは高齢者を受け入れる態勢づくりが求められそうだ。
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都は5年に1度、65歳以上の高齢者の生活実態を調査している。15年は10~11月に面接し、4390人から回答を得た。
15年は一人暮らしの割合が21%だった。1980年の11%から上昇し続けている。子や孫らと同居する世帯は42%で、35年前の7割超から減り続けている。地域から孤立しがちな高齢者への対策が急務となる。
65歳以上の人が配偶者や親などの高齢者を介護する「老老介護」の世帯の割合は11%で、初めて1割を超えた。
介護が必要になったときに「現在の住宅に住み続けたい」という人の割合は50%。老人ホームやサービス付きの高齢者向け住宅などに入居を希望する人は3割弱だった。自宅での介護を望む割合は多く、在宅介護の充実が改めて求められそうだ。
一方、調査結果からは「元気なシニア」の実態も浮かんだ。何歳まで働ける社会が理想かを尋ねたところ「60歳」「65歳」の合計は18%にとどまり、66歳以降も働けるのが望ましいとの意見が75%を占めた。前回10年調査の72%より上昇し「80歳以上で働けるまで」という回答も11%あった。
昨年、都調べ 「66歳以降も働きたい」75%
日本経済新聞 朝刊 首都圏東京 2016/6/11 3:30
東京都内で65歳以上の高齢者がいる世帯のうち、一人暮らしが2割を超えたことが都の2015年の調査で分かった。調査を開始した1980年と比べ、割合が約2倍に増えた。一方、66歳以降も働き続けたい高齢者の割合は75%と、5年前の前回調査より増えた。企業などは高齢者を受け入れる態勢づくりが求められそうだ。

都は5年に1度、65歳以上の高齢者の生活実態を調査している。15年は10~11月に面接し、4390人から回答を得た。
15年は一人暮らしの割合が21%だった。1980年の11%から上昇し続けている。子や孫らと同居する世帯は42%で、35年前の7割超から減り続けている。地域から孤立しがちな高齢者への対策が急務となる。
65歳以上の人が配偶者や親などの高齢者を介護する「老老介護」の世帯の割合は11%で、初めて1割を超えた。
介護が必要になったときに「現在の住宅に住み続けたい」という人の割合は50%。老人ホームやサービス付きの高齢者向け住宅などに入居を希望する人は3割弱だった。自宅での介護を望む割合は多く、在宅介護の充実が改めて求められそうだ。
一方、調査結果からは「元気なシニア」の実態も浮かんだ。何歳まで働ける社会が理想かを尋ねたところ「60歳」「65歳」の合計は18%にとどまり、66歳以降も働けるのが望ましいとの意見が75%を占めた。前回10年調査の72%より上昇し「80歳以上で働けるまで」という回答も11%あった。